天使が街にやって来た!

2010年5月22日 (土)

天使が街にやって来た! 74

あとがき・・・
 いや長かったですねえ。
 原稿用紙50枚分を超えるんじゃないですか?
 普通に短編小説位ありますかね。
 そろそろどっかに応募してみようかと思ってる今日この頃です。
 ちなみに今回のテーマは、ずばりラヴファンタジー。
 愛は時に奇跡を起こすもの。
 でも奇跡や運に頼らず、自分の意思で道を切り開こうっていう崇高なメッセージを込めた名作ですね(?)
 やっぱ最後に愛は勝つのですよ。
 ではまた次回作でお会いしましょう!

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天使が街にやって来た! 73

 それ以来、天使がアサコの前に姿を見せる事はなく、メールを送る事も出来なくなった。
成績の上がった天使であったが、地上界に降りて人間と接触をした事が神々の耳に入り、始末書を書かされる事になった。
 しかしおせっかいな性格が災いしてか、今日も懲りる事なく、恋に悩む人間にメールを送るのだった。
 「はじめまして。私は天使です。あなたを幸せにしてあげたいのですが・・・」

 おわり

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2010年3月28日 (日)

天使が街にやって来た! 72

 アッチが不思議そうな顔のままりそな銀行から出て来た。
 『ほら!アサコさん!早く行って下さい!』
 『うん!ホントありがとね!』
 一生懸命手を振るアサコに気付いたアッチは赤信号にも関わらずアサコの方に走り出した。
 アサコも走り出し、二人は交差点の真ん中で熱いキスを交わした。
 行き交う車からクラクションが鳴らされ、野次馬のサラリーマンやOLが見ている中、二人は強く抱き合った。
 『昨日から不思議な事ばっかだけど、きっと神様が僕達を結び付けようとしてるんですね!』
 『ううん、もうちょっと格下よ!天使なの。ほら見て!』
 天使が空から二人に手を振っていた。
 『う、嘘ぉ!?』

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天使が街にやって来た! 71

 『なんとか伝わったみたいですね。』
 天使はいつものスターバックスのいつもの席でいつものアイスダブルショートラテを飲むアサコに笑いかけた。
 『良かった・・・。』
 『ほら!これ見て下さい!東京全体が幸せに包まれてますよ!』
 天使はパソコンの画面を満足そうに眺めていた。
 『あなたの評価も上がるわね!』
 『そうですね。でも上がり過ぎるとバランスが崩れるから誰か少し不幸にしなきゃ!ジュンさんでも懲らしめようかな?』
 天使は嬉しそうに笑った。
 『ねぇ・・・?』
 『はい?』
 『あなた最初っから私とアッチ君をくっつけるつもりだったんでしょ?』
 『さぁ?どうでしょうねえ・・・。』
 天使はしたり顔でほほ笑んだ。

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2010年1月 3日 (日)

天使が街にやって来た! 70

 『ア、アッチ君・・・』
 アサコの顔が震え、目からとめどなく涙が溢れ出した。
 アッチはなんとかアサコの所まで行こうとしたが、電車が日本橋駅に到着し、客の波に流され、ホームへ押し出されてしまった。
 そして電車の扉が無情に閉まった。
 翌日、アサコは天使に相談し、アッチの自分への気持ちに対する返事を伝える事にした。
 そしてそれはアッチが昼休みに三越前のスターバックスに向かっている時だった。
 見た事もない大きな雲がひとつ、アッチの目に止まった。
 そしてその雲は煙のように次々と形を変えていった。
 ス・・・キ・・・ア・・・サ・・・コ・・・ヨ・・・リ
 『ん!?何!?』
 アッチはその場に立ち尽くした。

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天使が街にやって来た! 69

 『アサコさん!』
 アッチはクレジットカードをレジに投げつけアサコを追った。
 アサコは中央通りまで出て、銀座駅に駆け込み、ホームに入って来た浅草行きの銀座線に飛び乗った。
 追い掛けるアッチはギリギリのところでひとつ後ろの車両に滑り込み、酔っ払いの波をかき分けてアサコのいる方へ向かった。
 『何やってんだぁ!?』
 酔っ払い達の罵声を浴び、肘鉄やラリアットを喰らいながらもアッチはなんとかアサコの横顔が見える所まで辿り着いた。
 アッチは精一杯叫んだ。
 『アサコさーん!ぼ、僕はあなたを愛してます!僕は・・・僕は・・・必ずあなたを・・・幸せにしてみせまーす!』

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2009年11月15日 (日)

天使が街にやって来た! 68

 シットリとした雰囲気の中、ノラ・ジョーンズは数曲を歌い、目の前の二人を見て言った。
 『最後に一番前のお似合いカップルさんの為に歌いましょう!』
 そう言ってノラ・ジョーンズはミニー・リパートンのラヴィン・ユーを歌った。
 『ホント奇跡だわ!』
 ライヴが終わり、アサコはマルガリータを飲み干して今の自分の気持ちを語り始めた。
 『辛かったけど、なんかふっ切れて凄く気持ちが純粋なの。超ピュアハートって感じ?』
 アサコは照れ隠しに自分を茶化してみせた。
 『ついに心から愛するべき人を見つけたわ。・・・ね!アッチ・・・く・・・』
 突然アサコは顔を真っ赤にしてその場から逃げ出してしまった。

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天使が街にやって来た! 67

 アッチが首をひねっていると、バンドの演奏が始まり、客達の拍手の中、ヴォーカルらしき女性が出てきた。
 『うわ!』
 アサコが目を丸くして両手で口を覆った。
 『どうしたの?』
 『このヴォーカルの人、ノラ・ジョーンズよ!』
 『マジ?僕CD持ってますよ!凄いな!そんな人が目の前にいるなんて!』
 『奇跡かも!』
 ノラ・ジョーンズはスタンダードナンバーのフライ・ミートゥ・ザ・ムーンを歌い出した。
 アサコはまさに月に昇るほど舞い上がっていた。

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2009年9月27日 (日)

天使が街にやって来た! 66

 二人は店の奥に設置されたステージを取り囲んでいるカウンター席の真ん中に通された。
 『特等席ね。キャンセルした人に感謝しなきゃ!』
 『さっきからメチャメチャ運がいいな!』
 二人が乾杯をすると、注文した料理が運ばれて来た。
 『うわ!これシメジ?僕キノコ系嫌いなんすよぉ!』
 アッチが顔を背けると、その瞬間、鶏肉の上に乗っていたシメジが姿を消した。
 『シメジ?そんなの入ってないわよ?』
 『え?あれぇ!?』
 驚いたアッチはウーロン茶のグラスを倒してしまった。
 『あっ!』
 グラスは一回転して元に戻り、中のウーロン茶は遠心力で溢れなかった。
 『な、何なんだ!?』

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天使が街にやって来た! 65

 二人は松坂屋の前でタクシーを降り、アサコが店を探そうとキョロキョロしていると、25歳位のエプロン姿の女がチラシを配っていた。
 『Swing Cityでーす!遊びに来て下さーい!』
 『あ!この店よ!』
 『凄ぇタイミング!』
 さらにそのチラシ配りの女は二人を店まで案内する事を申し出た。
 『どういう店なの?』
 アッチが女に尋ねた。
 『はい、ジャズ゙の生ライヴを観ながら食事をしていただくお店なんです。・・・あ、こちらです!ではごゆっくりお楽しみ下さい!』
 店は大盛況で、客がゴッタ返していた。
 『入れます?』
 アサコは店員に尋ねた。
 『はい!たった今キャンセルが出たんで!』

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